小さなキャラクターの集まりで一つの絵に仕立てている、ボールペン画シリーズを作っています。
今回はフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」で作りました。
まずは完成品
『真珠の耳飾りの少女のために集まった人々』
- 製作年:2020年2月
- 使用画材:ボールペン(線)+デジタル(色)
- 制作期間:1ヶ月 のべ82時間
300キャラクターぐらい入っています。
黄土色や青色など(特に青は)色からのインスピレーションで描いています。
肌色、黄色など抑えた色が入っているので、全体として暑苦しすぎない出来になったかと思います。
はじまりは、反省から
似通った作品になってきたことを、前々から危惧していたので「多少失敗しても、新しいものを見せたい」というテーマで今回は動きました。
これまでボールペンの色数に左右されて、どうしても色味の少ないモチーフに限定されていました。
そこでボールペンの色を使うことは諦めて、デジタルでの彩色にすれば、より色々な絵に挑戦できると思いました。
アナログ原画を展示することは出来なくなりますが、デジタル主流の昨今では、そう問題はないと判断しました。
どうしてフェルメール
フェルメールのこの作品にしたのは、今まで作ったことのない、柔和な女性の絵を使うことで、かつてなく柔らかな作品に仕上げたいと思ったからです。
どこか寂しさのある美しさも惹かれるところでした。
技術的に、色味が比較的少ないことと、色分けがはっきりしていることで、出来そうだと考えたからでもあります。
完成までの道のり
作り方は、そんなに難しくないです。
台本があり、そのアウトラインに沿ってキャラクターを考えて、描いていくだけ、です。
まず、全体を薄くした元絵を用意します。
それに沿ってキャラクターを描いていきます。
ただ、文章としては一文ですが、これを作るのに、考える時間など、合計48時間かかっています。
今回は鉛筆でまず書きました。
それをボールペンで清書しました。
これを色分けします。
12色に分けて…
一つにまとめて、完成です!
100%ボールペンで描くと、ここまで綺麗なグラデーションにならないです。
美しく仕上がってくれました。
まとめ
真珠の耳飾りの少女でした。
自分としてはこの作品で一皮むけたというか、初めて洋画作品で作れましたし、ボールペン画シリーズの可能性を広げられたと思います。
時間がかかりすぎたことは反省ですが、技術的な課題なので改善できると思います。
またボールペン画をより新しいものに向上していけるよう、精進していきたいと思います。
次回作もお楽しみに。