家紋をオリジナルで作っています。
今回はもともとある「伝統的な」家紋と、作っているオリジナルの家紋を比べるという企画です。
目次
前回の「比べてみよう」
青海波
日本の伝統文様の代表格で、そのままそれが円の中に収められているデザインです。
シンプルでいてリズムを感じる、いいデザインだと思います。
こちらをモチーフとして作った家紋は以下の通りです。
動物の群れをはめ込んで、なんだか妙なベクトルの可愛さが生まれた気がします。
こちらはシュール系でまとめました。
オペレーター増やして対応は、通販番組あるあるです。
菱
武田信玄の家紋で有名な「武田菱」のモチーフです。
家紋はシンプルな方が家格が高く、逆に円が入ったり色々加えられている方が分家になります。
デザイン目線で言うと複雑な方が強そうですが、実際はほとんどそうではないようです。
丸に三つ菱
スキマが好きなウサギをどこに入れたら面白いかなと思って、菱の中に入れました。
さりげなく可愛い。
糸輪に重ね三階菱
重ねるデザインもリズムがあって好きです。
形は一緒で大きさは違うもの、と言ったらタッパーでしょ、ということになりました。
葵
将軍徳川家の家紋。寄進していた神社の家紋がルーツだそうです。(Wikipedia「三つ葉葵」)
透かしほおずきはマニアックですが、個人的によくできた紋かと思います。
水戸三つ葵
時代劇でよく見る葵紋以外にも様々なバリエーションがあります。
これはもうもとの徳川葵とは遠いし、葵の頭を持った生き物のようだ…、と思いモフ犬のビションフリーゼをあてました。
立ち葵
これも変形種の葵紋ですが、葵から伸びる線が美しく、クローバーの形みたいな安定感があると思います。
みんなで餌を食べる平和的なカピバラが浮かびました。
松
家紋としてメジャーではないものの、本当にデザインの切り込み方が豊富です。
デザインとしての家紋好きなら、松の家紋の一覧を一度は見て頂きたいなと思うくらいです。
↑家紋のいろは様。WEB上で個人的に一番の家紋図鑑のサイトを載せておきます。
変わり三つ松
やはり松の家紋を見習っただけで、デザインバランスがとても良いです。
丸に左三階松
アシンメトリーで微妙な配置を使ってみました。
元々の家紋が魅力的なので面白いものができました。
輪違い
幾何学デザインの魅力の一つ、組み合った形の図案は輪違いや釜敷の紋が参考になると思います。(こちらも参考サイトは家紋のいろは様です)
四つ輪違い
ピーマンの断面はシンプルなのでなんとか分かりやすさも注意して作りました。
沢瀉
三つ追い重ね沢瀉
逆にもとの家紋が沢瀉に見えず「ペンギンの方が近いだろコレ…」となりました。
こういったケースも稀にあります。
真田六文銭
武将の中でも人気な真田氏の、武士らしい意味がこもった真田六文銭を、ゆるく変えてみました。
その他の家紋
ここからは1個ずつの紋を一気に載せます。
大割り牡丹
金輪光琳鶴
丸に頭合せ三つ地紙
吹雪
雪の結晶の形です。
トリスケリオン
最後はヨーロッパの紋章を参考にしました。
この興味深い形は紀元前1000年も前から存在し、様々な意味をもつものだそうです。(Wikipedia「三脚巴」)
まとめ
モチーフにした家紋との比較ページでした。
やはりまとめてみると、伝統的な家紋のシンプルな美しさや全体のバランスの綺麗さが見て取れます。
と同時に、オリジナルで作った家紋のユルさやバカバカしさもにじみ出た気がします。
こんなにもいいデザインがたくさん残っているのだから、もっと多くの人に見てほしいなあと思います。
なので、これからも伝統的な家紋の紹介も積極的に発信していきたいです。