家紋をオリジナルで作ったりしています。
今回はその中から、少し違った角度からのまとめで、もともとある「伝統的な」家紋と、オリジナルで作った家紋を比べて紹介しています。
目次
「比べてみよう」シリーズ
巴紋
デザインの王道といえる巴はよく使います。
「→」とあって左を見る者はいないように、巴もまた●の方向へ視線が向かいます。
無意識レベルで視覚を誘導し、動いてないのにぐるぐるした流れを思い起こさせる。
形の不思議が詰まっていると思います。
巴に似た形は世界中どこでも古来からあるそうですし、この形のはっきりした意味も分からないそうです。
意味もないはずなのに、何か魂や、エネルギーの塊を思わせるような、そんな力をデザインが持っていることは、やっぱりすごいなと思います。
作ったもの自体はやっぱりゆるいものになっています。
歌舞伎の連獅子の髪の流れは、うまく表現できたかと思います。
こちらは巴紋の変化バージョンを参考にしたものたちです。
巴ありくいは結び巴をモチーフにしています。
また、以前にも書きましたが、この2つも変化した巴を使っています。
梅紋
梅紋の中の重ね梅の型を使うこともよくあります。
五の倍数でデザインする時に、この形だと綺麗に見えることがあります。
現実にはそんな重ね方はしないものばっかりですが、そこが面白いと思います。
井筒紋
オーソドックスな型ですが、単純なものほど視覚に訴える力が強いと思います。
大河ドラマで主人公になったこともある名家「井伊氏」の家紋として有名です。
良い意味で下らないものたちが作れました。
このデザインシリーズらしいと思います。
九曜紋
インドの占星術がルーツで、九つの惑星を表しているようです。(Wikipedia)
円を配置しているだけにしては、インパクトが強いと思います。
単純に使うとただのごちゃごちゃしたデザインになりそうなので、そこは注意しています。
寄り合い兎は、割り九曜をもとにしています。
長門三ッ星紋
戦国武将の毛利家の家紋として有名で、一文字には無敵(かたきなし)、三星はオリオン座の真ん中に並ぶ星で、戦勝を呼び込む星という意味があるそうです。
鎌倉時代の有力な政治家である大江広元がルーツである、ということも意味しているそうです。
2つのモチーフが使えるので、「ワンちゃんに骨」のように、少し物語性を持たせることも出来るかなと思います。
様々な家紋
ここからは個々に、もとのモチーフ有りの家紋を紹介していきます。
三つ寄せ笠
三階笠
割り瓢
子持ち分銅
四つ目車
隅立て稲妻
三つ舵
五つ琴柱
琴柱(ことじ)とは琴の上についている部品で、音の高さを変えるためのものです。
三つ輪違い
輪違い紋、そして釜敷紋は特に参考にすることが多い家紋です。
モチーフを互いに組ませる型の数々は、ロゴデザインの制作などでも役に立つ気がします。
京都市章
家紋だけでなく、家紋以外も参考資料にしています。
様々なロゴやデザインを取り込んで作っています。
まとめ
今回は、本家の家紋との比較を紹介しました。
ここで一回ネタばらしみたいなことをして、「なあんだ、もとのデザインがあるんじゃん。大したことないな。」と思ってもらうのが、一つの狙いです。
嬉しいことですが、何だか最近はこのシリーズが褒められすぎている気がします。
制作する側としては、こうやってネタばらししても面白かったり、感心できる「強い」コンテンツにしていきたいです。
自分で自分に火を付けてみました。
またもっと工夫して、一段進歩した面白いデザインが紹介できるように頑張ります。
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